今回はセキュアフォルダにかかわったオフショア開発の苦労話も紹介!
こんにちは。「ビジネス・コンシェル ワークエコ(WES)」開発チームの中井です。
前回のブログでは、先日開発されたWESのサービス「セキュアフォルダ」の特長などを紹介しました!
「セキュアフォルダ」の開発は、中小企業のお客さまでもご利用いただきやすい価格を目指して、インドのソフトウェア開発ベンダと協力して進めていましたが、 今回のブログでは、オフショア開発の苦労話などをお話しましょう。
どうぞよろしくお願いします。
「低価格帯サービスの実現可能!」インド企業とオフショア開発への期待
「セキュアフォルダ」の仕様がほぼ固まり、開発体制を検討していたちょうどその頃に、ソフトバンクはインドのソフトウェア開発ベンダと提携を結びました。
そして、「セキュアフォルダ」のプロジェクトは、このインド企業とのオフショア開発を推進します。
オフショア開発ならば、日本で開発するよりもコストは格段に抑制できるでしょう。
「セキュアフォルダの提供価格はできるだけ抑えたい」。
これは、開発メンバーに共通する想いでした。
デジタル社会が発展し、セキュリティは避けては通れないものになっていますが、中小企業の方からすると、セキュリティ対策は依然として難しいイメージのままではないでしょうか。
「このサービスさえ導入すれば、御社のセキュリティを担保できます!」
胸を張ってそう言えるようなサービスを開発し、技術的なハードルはもちろん、費用面のハードルも下げて、中小企業の皆さんにも喜ばれるサービスにしたいという想いが、開発メンバーにはありました。
オフショア開発なら、その想いが実現できます。開発メンバーの士気は高まります。
しかし、現実はそれほど甘いものではありませんでした。思わぬ落とし穴が潜んでいたのです。
オフショア開発の落とし穴(課題)
インドの開発ベンダには、私たち日本側メンバーの想いを伝えた上で作業を進める形で始まりました。
とてもスピード感があり、これなら開発はスムーズに進みそうだと期待も高まりましたが、今にして思えば、そのスピードに対する感覚も、日本とインドのギャップを感じさせる予兆だったのかもしれません。
いわゆる、開発時には感じられなかった違和感が現れはじめたのです。
インドの開発ベンダは、大筋の機能を組み上げるのはとても早いのですが、できたものを確認すると、画面の操作性などで何かが足りないような中途半端さを感じることが多く、私たちも困惑しました。
画面の操作性は、譲れないポイントです。
私たちはITの会社に勤めていて、さまざまなITサービスを日常的に使っています。だからこそ初めて使うサービスでも、ある程度は使い方を想像できてしまいますよね。
ところが、一般的にはそうではない方が多いでしょう。
それを忘れることなく、ITに詳しくない方でも簡単に使えるように、機能はもちろん、操作性やデザインにも十分に配慮して、技術的なハードルを下げなければ、中小企業の皆さんに届くサービスにはなりません。
例えば、ユーザインターフェースのデザインを既存のビジネス・コンシェル ワークエコ(WES)と合わせるようにインドの開発ベンダに依頼しても、微妙に整合性が取れていなかったり、操作性に若干差異が生じてしまったりするなど、細かな調整が足りないのです。
同じWESのブラウザ画面を使っていて、他の機能は操作性がそろっているのに、「セキュアフォルダ」は動き方が違うというのでは、ユーザは違和感が募り、ストレスを感じてしまうでしょう。
私たちはオフショア開発における、大きな課題を目の当たりにしたのです。
“かゆい所に手が届く”日本人ユーザの要求水準も丁寧にレクチャー
「セキュアフォルダ」は単発で利用するサービスではなく、継続的に利用するサービスです。
快適にご利用いただくためにも、ユーザ体験の善し悪しに直結するインターフェースの使用感については決して妥協はできません。
「ここはダメ」「そこもダメ」と、インドの開発ベンダと何度もやり取りを重ね、1年以上かけてブラッシュアップしていきました。
日本の消費者の要求水準は、世界的にも厳しいといわれています。
そこで、日本のユーザが満足する使用感やユーザ体験のレベル、さらには“かゆい所に手が届く”といった文化的な背景に至るまで、サービス開発に臨む前提知識として丁寧なレクチャーを重ねました。
日本のユーザーに対する理解を深めてもらった上で、きめ細やかな造りになるようにコミュニケーションを密に取るという流れで取り組むことにより、開発はスムーズに進むようになったのです。
もちろんチームひとりひとりの取り組みがあったからこそ、成し遂げられたことではあるものの、特に英語でのやり取りが発生する場面では、アメリカの大学を卒業した守屋さんの英語力に本当に助けられました。
ありがとうございます!
セキュリティ会社からも称賛されたセキュリティレベル
「セキュアフォルダ」は完成したとしても、これからも成長していくでしょう。
先日、セキュリティ会社に「セキュアフォルダ」を紹介したところ、思わぬ称賛の言葉を頂きました。
「ローカルPCで暗号化を行った上で、ファイルをアップロードするというアーキテクチャによって、セキュリティを厳格に担保できている。
ユーザがアップロードする時点でファイルは暗号化されており、クラウド側では物理的に閲覧不可能な仕組みで、そこまで徹底しているのは素晴らしい」
開発メンバー一同、それまでの苦労が一気に吹き飛びました。
オフショア開発が軌道に乗るまでは本当に大変でしたが、その分、これだけのセキュリティレベルを担保しながら、価格も十分に抑えることができたのです!
これなら、「セキュリティ対策は難しい」と感じている中小企業の皆さんにも、安心して使っていただけるサービスになったのではないでしょうか。
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